【チャレンジ部門】
北海道大学大学院 医学研究科 社会医学講座 公衆衛生学分野 小林 道 「肥満者における食事と抑うつ症状に関する研究」 ◇助成研究評議委員 食生活が抑うつ症状に影響を与えることは、いくつかの研究で示唆されている。しかしその多くは、特定の栄養素についての研究である。「栄養素」ではなく「食事」全体との関係を探るためには、それなりの研究環境を整えなければならないが、それがきわめて難しい。小林氏は「陸上自衛隊」という限られた集団に注目した。成果が期待できる。◇助成研究評議委員 壮年期のうつ病や自殺死亡率の増加は、社会的課題であり、食事・食生活との関連性について指摘されているが、科学的根拠は明かではない。本研究は、自殺率が高く、肥満者も多い職場(陸上自衛隊)において、栄養管理業務に関わってきた研究者ならではのテーマであり、実施可能性も高いと考えられる。抑うつ症状の予防や治療に有効な食事改善のための科学的根拠となる成果に期待したい。 |