【チャレンジ部門】
鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科
小児歯科学分野
稲田 絵美
「口唇運動と舌圧の3次元動態解析による新しい嚥下評価方法の確立と嚥下の負担が少ない食品性状の検討」

◇助成研究評議委員

超高齢社会にあって、嚥下評価の必要性は多くの研究者の一致するところ。しかし、その研究手段は、時によっては、対象者に辛い思いを強いることになる。とりわけお年寄りや子どもには辛い行為になることもある。稲田氏の手法は外部からの観察が可能になる方法であり、今後に期待が持てる。ただし「食品の開発」は、次の段階の研究としてもよいのではないか。

◇助成研究評議委員

本研究は、嚥下の外部評価方法の確立を目的としており、その成果が嚥下の負担が少ない食品の量や性状を検討するための手段として利用され、摂食嚥下リハビリテーション分野への貢献も期待されるものであるとのこと。口腔歯科臨床現場ならではのテーマであり、実験環境も整備されていることから実施可能性が高く、これからの超高齢社会の摂食嚥下障害に対応できる成果が得られることを願っている。