金沢大学附属病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科

室野 重之
「「頭頸部癌に対する化学放射線治療後の食生活の質に関する検討」」

◇助成研究評議委員

この種の研究は研究計画が立てにくく、どうしても症例報告に近いものになってしまうきらいがあるかもしれない。たとえそうであっても重要なテーマであると思いますが、できるだけていねいに絞り込んだ仮説を設定し、客観的な結果を導けるよう、お願いしたいと思います。

◇助成研究評議委員

治療後の患者のQOL(生活の質)に目を向け、より望ましい治療のあり方を追究しようとする医師の姿勢を高く評価した。治療後も食生活を楽しむことができるように、機能を温存し、的確な栄養管理や食事の提供が可能になる、基礎資料の収集、研究成果に期待する。

◇助成研究評議委員

他の部位でも同じだとは思うが、とりわけ頭頸部ガンについては、「できるだけ手術をしない方法」を選択したいのが人情である。しかし、化学放射線治療の治癒率やそれによる食生活への影響がどの程度なのかを、科学的に明確に知りたいというのもまた人情。ヒューマンな研究を支持したい。